冬の朝風呂は危険?血圧の高い人や心臓の弱い人は要注意!
2019/05/27
寒い冬は朝風呂に入って温まってから、出かけようなんて人も、多いかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
冬の朝風呂は、危険かもしれません。特に血圧の高い人や、心臓の弱い人は要注意です。
冬の朝風呂は危険?

冬の朝風呂が危険かは、冬の寒さと朝の体の状態が関係しています。
朝は人間の体温が、一番低くなっている時間帯です。
これに加えて冬の朝となると、冷え込みも厳しくなります。
さてそんな状態で朝風呂に入ってしまうと、体にはどんな変化が起きるのでしょうか?
脱衣所の寒さで血圧が急上昇!
冬に朝風呂に入る場合、最初の危険地帯は脱衣所です。
脱衣所に暖房が入っている家は良いのですが、暖房が入っていない家のほうが多いのではないでしょうか。
冬に朝風呂に入ろうとして、冷え切っている脱衣所で服を脱ぐと、体は一気に冷たい空気にさらされます。
急激に冷たい空気さらされた肌は、体温を逃さないようにするため、肌表面の血管を収縮させます。
そうすると、血圧が一気に上昇するのです。
血圧が高めの方は、脳卒中などを起こす危険が高まり、大変危険です。
湯船では溺死の危険も!
冬の朝風呂の次の危険地帯は、湯船に浸かることです。
湯船に到達するまでに、体は冷えて血圧が上昇しています。
そこへ今度は湯船に浸かることで、一気に体温が上昇します。
冷えた体が温まるのは、極楽気分かもしれませんが、ここにも危険が潜んでいます。
冷えた体を急激に温めると、今度は一気に血管が拡張します。
先程まで上がっていた血圧が、今度が一気に低下します。
そうすると貧血をおこして意識を失い、湯船で溺れる危険があります。
実は家庭内で不慮の事故で亡くなった方の死因で、一番多いのが溺死なのです。
特に高齢者がお風呂場で、溺死するケースが多くなります。
お風呂場は危険な場所だということは、ぜひ認識していただきたいです。
脱水症のリスクも高い!
人間は寝ている間に、大量の汗をかいています。
ですから朝起きてすぐの体の状態は、かなりの水分を失っています。
朝風呂に入る前に、水分補給をしていればいいのですが、そうでなければ朝風呂は、脱水症のリスクもかなり高まります。
ただでさえ水分量が減っているところに、お風呂に入って汗をかくことで、更に水分が失われます。
そうすると血液の粘度が高まり、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症を起こすリスクが高まります。
お風呂から出た後も危険が!
お風呂に入って体が温まっても、その後にも危険が潜んでいます。
お風呂から出て寒い脱衣所に行くと、そこで急激に体が冷やされます。
そうするとお風呂で温まって拡張した血管が、一気に収縮して血圧が上昇します。
冬の朝風呂に入るには?
ここまでの説明で、冬の朝風呂の危険性については、理解していただけたと思います。
ですから前提として、血圧が高い方、心臓の弱い方、高齢者の方は冬の朝風呂には、入らないほうがいいでしょう。
それ以外の方も冬の朝風呂は、なるべく避けたほうが無難です。しかしどうしても入りたい場合は、次の事に注意しましょう。
起床後1時間は入浴しない
朝起きて直ぐというのは、血圧が安定しません。
その状態で朝風呂に入ると、温度変化によりさらに血圧が変動して危険です。
朝風呂に入るなら血圧が安定するように、最低でも起床から1時間経ってから、入浴するようにしましょう。
十分な水分補給をする
朝風呂に入る入らないに関わらず、寝ている間に失った水分を補給するために、朝起きたらすぐに水分補給をしましょう。
そして入浴前後にも水分補給して、脱水症を起こさないように気を付けましょう。
脱衣所と浴室を暖めておく
冬の朝風呂で一番危険なのは、寒さによる温度変化です。
それをなくすためには、脱衣所と浴室を暖めておく必要があります。
脱衣所は小型の暖房器具などを置いて、暖めるようにします。
浴室は湯船に湯を張った状態で放置したり、シャワーでお湯をしばらく出しておくと、暖めることができます。
湯船の温度は低めに設定する
急激な温度変化を避けるために、湯船の温度は低めに設定しましょう。
大体38~40度位を目安に、温度設定します。
湯船に浸かる時は徐々に体を慣らすように、最初は足だけ浸かり、次は腰まで浸かり、最後に肩まで浸かるというように、時間をおいて浸かるようにします。
まとめ
冬の朝風呂にはかなりの危険があることが、分かっていただけたと思います。
人間の体は急激な温度変化に弱く、冬の朝の寒さとお風呂の温かさの温度差が、危険な状態を作り出します。
お風呂に入ることは、体を清潔にすること以外にも、リラックス効果があります。
お風呂に入った後、眠くなる方も多いのではないでしょうか。この辺を考えると、やはりお風呂は朝よりも、夜に入るほうが適しているのではないでしょうか。
いずれにせよ冬の朝風呂で、危険な目に遭われている方も多いので、十分に注意していただきたいものです。