灯油が余ったらどうする?処分方法の正しいやり方と間違ったやり方まとめ
2019/06/06
春になって暖かくなってくると、ストーブやファンヒーターなどの出番が減ってきます。
このとき使いきれずに灯油が余ったら、どうすればいいのでしょうか?
灯油を処分する場合の正しいやり方と、間違ったやり方をまとめています。
灯油が余ったらどうする?
灯油は長期保存できないので、余った場合は必ず処分して下さい。
灯油は長期保存すると、劣化して変質灯油(不良灯油)となります。
変質灯油は極度に変質していれば、色味が黄色ががっていたり、酸っぱい臭いがすることがあります。
しかしそれ以外は、見た目や臭いでは区別できませんので、自分で判断せずに余った灯油は、必ず処分して下さい。
変質灯油をストーブやファンヒーターに使用すると、暖房器具の故障の原因になるだけでなく、事故を起こす危険もあります。
変質灯油の使用については、国民生活センターも警告をしています。
灯油は紫外線や空気、水分により劣化するため、専用の容器で保管しなければなりません。
灯油専用の容器であれば、数か月程度の保管は問題ありませんが、長期の保管は避けて下さい。
劣化した灯油を暖房器具で使用すると、芯にタールが付着し着火できなくなったり、逆に消化できなくなるという不具合が生じます。
また不完全燃焼を起こせば、人体に有害な一酸化炭素を発生することもあります。
灯油を捨ててしまうのは、もったいないと思うかもしれませんが、危険ですのでくれぐれも使用は避けて下さい。
春が近くなってきたら、なるべく灯油を余らせないように、計画的な購入をしましょう。
私の家では春が近くなると、5リットルずつ小口で灯油を購入し、余らせないようにしています。
余った灯油の正しい処分方法
余った灯油の処分方法は、ガソリンスタンドや灯油販売店に持ち込めば、引き取って処分してもらえます。
無料で灯油を処分してもらえる、ガソリンスタンドや灯油販売店が多いですが、有料のお店もあります。
行きつけのガソリンスタンドがある方は、お店の方に聞いてみるといいでしょう。
基本的に灯油を購入したお店であれば、ほとんど問題なく引き取って貰えるはずです。
その他に危険物を取り扱っている不用品回収業者があれば、そちらに依頼しても灯油を処分してもらいます。
この場合の灯油の処分費用は、有料になりますので、事前に金額を確認しておきましょう。
残っている灯油が少量の場合は、暖房機器で全て燃焼させてしまうこともできます。
しかし暖房機器をつけっぱなしにして、火事になってしまったという事例も、少なからず発生していますので注意が必要です。
そしてストーブやファンヒーターに入っている灯油も、そのまま保管すると劣化する危険があり、同様に処分しなければなりません。
一般的には、暖房器具の灯油タンクに入っている灯油は、全て抜き取ります。
そして灯油タンクから先に残っている灯油があるので、暖房機器を稼働させて燃焼させます。
それぞれの暖房機器の取扱説明書に、残灯油の処分の仕方が詳しく書いてあるはずですので、そちらを参照して下さい。
余った灯油の間違った処分方法
余った灯油の間違った処分方法として、灯油を新聞紙やボロ布に染み込ませて捨てる、灯油を下水や側溝・川などに流すなどの方法がありますが、これは絶対にやってはいけません。
灯油を新聞紙やボロ布に染み込ませると、発火する可能性があり大変危険です。
灯油は新聞紙やボロ布に染み込ませると揮発しにくく、燃えるゴミとして捨ててしまえば、ゴミ置き場やゴミ回収車の中で発火する危険があります。
そして灯油を下水や側溝、川に流す行為は法律で禁止されており、やってしまうと懲役刑や罰金刑が課せられます。
環境破壊につながるだけでなく、下水設備を破損する恐れもあり、絶対にやってはいけません。
灯油が下水管などで揮発すれば、爆発する可能性もあり、大事故につながります。
下水管は近隣の住宅でつながっているので、爆発しなくても排水口から揮発した灯油の臭いがたちこめて、悪臭被害が発生するかもしれません。
灯油により下水処理場の設備を破損してしまったり、下水管の破損や清掃が必要になれば、どれだけの費用が必要になるかわかりません。
これらの費用は、灯油を流してしまった人が、負担することになるでしょう。
また川や海に灯油が流れ込めば、そこに住む生き物にも影響を与え、環境破壊につながります。
まとめ
灯油が余ったら、次の年に持ち越して使ったりせず、処分するようにする。
長期保存した灯油は劣化するので、使用すれば暖房機器の破損や事故につながる。
余った灯油の処分は、ガソリンスタンドや灯油販売店、危険物を取り扱っている不用品回収業者などに引き取ってもらう。
ストーブやファンヒーターに残っている灯油も、同様に処分する。
間違った灯油の処分方法として、新聞紙やボロ布に染み込ませて捨てたり、下水や側溝、川などに流すなどの方法は、絶対にやってはいけない。