透明な氷は溶けにくい?自宅の冷蔵庫での作り方!
2020/05/02
コンビニやスーパーなどに売っている氷って、透明で溶けにくいですよね。
これに対して自宅の冷蔵庫で作る氷は、白く濁っていてすぐ溶けてしまいます。
でもひと工夫するだけで、透明な溶けにくい氷が、自宅の冷蔵庫でも作れちゃいます。
透明な氷は溶けにくい?
透明な氷が溶けにくいのは、空気や不純物が少ないからです。
自宅の冷蔵庫で作る氷は、白く濁ってしまいます。
あの白く濁っている部分が、空気や不純物が含まれている部分です。
氷に含まれる空気や不純物は、熱を伝えやすくなります。
白く濁った氷は、熱を伝えやいので、早く溶けてしまいます。
透明な氷は、熱を伝えやすい物質が少ないので、溶けにくいのです。
また氷に空気や不純物が含まれることで、構造的に弱くなって溶けやすくなります。
水道水では透明な氷は作れない?
溶けにくい透明な氷を作るには、空気や不純物を含まない水を使って、氷を作ることが大事です。
水から空気を取り除くには、水を火にかけて煮沸させます。
しかし水に含まれる不純物は、煮沸すると逆に濃度が濃くなります。
水道水には、様々な不純物が含まれています。
消毒のための塩素やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルが、水道水には含まれています。
これらの不純物が含まれた水道水では、透明な氷は作れません。
水道水の不純物を取り除くには、浄水器を使います。
私のやった実験では、100均で売られている蛇口に取り付けるタイプの浄水器でも、かなり効果がありました。
上の写真は、私が使っているダイソーで買った浄水器(浄水蛇口)です。
こんな浄水器でも、水の味が全然違います。
ただし殆どの浄水器では、水に含まれるミネラル量は変化しません。
ミネラルまで全て取り除いた純水は、一般家庭で作るのは大変です。
水に多少含まれているミネラル分は、妥協してください。
それに日本の水はほとんどが、ミネラル分が少ない軟水です。
水道水に含まれているミネラル分は、もともと少ないので、あまり気にしなくていいでしょう。
ただし水道水の硬度は、地域による差異もあるので、全ての地域で問題ないとは言い切れません。
自宅の冷蔵庫での透明な溶けにくい氷の作り方
自宅の冷蔵庫での、透明な溶けにくい氷の作り方を紹介します。
どこの家庭でも作れるように、水道水を使って作る方法を紹介します。
自宅の冷蔵庫での透明な溶けにくい氷を作る手順は、以下の4ステップです。
①浄水器で水道水の不純物を除去
②水を煮沸して空気を除去
③水を常温で放置して冷ます
④水をゆっくり冷やして氷を作る
(設定温度をマイナス10℃にする or 容器をエアパッキンで包む)
それぞれの氷を作る手順について、細かく説明していきます。
浄水器で水道水の不純物を除去
浄水器で、水道水の不純物を除去します。
浄水器は高価なものの方が、不純物を除去する能力は高くなります。
しかし私の実験では、100均の浄水器でも効果がありました。
水を煮沸して空気を除去
目で見てもわかりませんが、水にはたくさんの空気が溶け込んでいます。
魚が水中でも呼吸できるのは、水に溶け込んだ空気をエラから、取り込んでいるからです。
水に溶け込んだ空気は、水が氷になる過程で、気泡となって出てきます。
この気泡が氷の中に閉じ込められた状態で凍ると、白く濁った氷ができてしまいます。
透明な氷を作るには、予め水に溶けた空気を除去しなければなりません。
水に溶けた氷を除去するには、水を火にかけて煮沸してください。
水を火にかけると、鍋の底から泡がたくさん出てきます。
これが、水に溶け込んだ空気です。
水を常温で放置して冷ます
煮沸して熱くなった水は、そのまま冷蔵庫に入れてはいけません。
お湯を冷蔵庫に入れてしまうと、一時的に冷蔵庫内の温度が急上昇します。
冷蔵庫内の温度が上昇すれば、設定温度に下がるまでコンプレッサーを稼働し、余計な電気代がかかります。
煮沸した水は、必ず常温で放置して冷ましてください。
水をゆっくり冷やして氷を作る
透明な溶けにくい氷を作る一番のポイントが、水をゆっくり冷やして氷を作ることです。
最初の方で水を煮沸して、溶けた空気を除去しています。
しかし煮沸だけでは、完全に空気を除去しきれません。
わずかに残った空気が、凍らす過程で気泡となって出てきます。
急激に凍らせてしまうと、気泡となった空気が閉じ込められて、白く濁った氷になります。
しかし水をゆっくり冷やしていくと、水が氷になりきる前に、気泡が水の外に逃げていき、透明な氷ができます。
本当は水をかき混ぜなら凍らすと、空気が出やすくなります。
氷屋さんでは水を攪拌しながら、作っているところもあります。
しかし自宅で、かき混ぜなら凍らすのは難しいので、ゆっくり凍らすだけにします。
さて問題は、どうやってゆっくり冷やすのかという点です。
温度調整ができる冷蔵庫なら、冷凍庫内の温度をマイナス10℃にすれば、ゆっくり冷えて透明な氷が作れます。
他に冷やすものがない場合には、設定温度を変えるのが楽です。
しかし冷凍庫内に、アイスや冷凍食費が入っている場合は、設定温度は変えないほうがいいです。
アイスや冷凍食品は、大体マイナス18℃以下で保存するように、推奨されています。
冷凍庫の設定温度をマイナス10℃にしてしまうと、アイスや冷凍食品の保存に影響があります。
冷蔵庫の設定温度を変えずに、透明な氷を作るには、容器をエアパッキンで包んでから、冷凍庫で冷やします。
エアパッキンが断熱材の役割をして、ゆっくりと冷えて、透明な氷ができます。
エアパッキンがない場合は、タオルでも代用できます。
丸い氷も溶けにくい
透明でなくてもいいなら、丸い氷も溶けにくいです。
丸い氷が作れるシリコン製の製氷機も、売られています。
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丸い氷は四角い氷に比べて、表面積が小さくなります。
氷の表面積が小さいと、熱が伝わる面積が小さいので、氷が溶けにくくなります。
丸い氷は丸型の製氷機を使えば、簡単に作れます。丸型の製氷機を使って、透明な丸い氷を作れば、一番溶けにくい氷が作れます。
まとめ
暑い夏は冷たいジュースやお茶に、氷を入れて飲みたいですね。
しかし氷がすぐに溶けてしまうと、飲み物の味が薄くなってしまいます。
そんな時に透明な溶けにくい氷を入れれば、冷たい飲み物を美味しくいただけます。
私の家では、夏にお客さんが来たときは、透明な氷を入れて飲み物をお出しています。
子供なんかは、氷が透明なだけで、けっこう喜んでくれます。
透明な溶けにくい氷は、常に冷蔵庫にストックしておくと、便利ですよ。