サンマと大根おろしは食べ合わせが悪い?ガンになるという噂の真相とは!
2019/03/04
秋の味覚サンマは、大根おろしを添えて食べることで、何倍にもおいしく感じられます。
しかしサンマと大根おろしは、食べ合わせが悪いという話を聞いたことはありませんか?
ガンになるという噂もありますが、その真相はどうなのでしょう。
サンマと大根おろしは食べ合わせが悪い?
サンマと大根おろしの食べ合わせですが、結論から言うと悪いどころか、とても良いというのが答えです。
サンマと大根おろしは一緒に食べることで、美味しいだけでなく様々な健康効果もあります。
その健康効果について、ひとつひとつ解説していきます。
消化が良くなり胃もたれを防ぐ
胃の弱い人はサンマを食べると、胃もたれを起こすことがあります。
胃もたれの原因は、サンマに含まれる脂です。
特に秋のサンマは脂が乗っているので、胃もたれを起こしやすくなります。
サンマなどの青魚全般には、EPAやDHAといった不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにしてくれる健康に良い脂です。
しかし不飽和脂肪酸も量が多いと、胃の粘膜を覆って食べ物の消化を阻害し、胃もたれを起こしやすくなります。
そんな胃もたれを予防してくれるのが、大根おろしに含まれるジアスターゼという消化酵素です。
ジアスターゼはデンプンを分解する酵素で、胃もたれや胸焼け消化不良に効果があります。
サンマと大根おろしを一緒に食べると、消化が良くなり胃もたれを防いでくれるのです。
ジアスターゼは胃薬にも使われている成分ですので、その効果はお墨付きです。
しかしジアスターゼは空気に触れると酸化しやすいので、大根おろしはなるべく食べる直線にすりおろすようにしましょう。
脂の酸化を防ぐ
サンマに含まれるEPAやDHAといった不飽和脂肪酸は、体に良い脂なのですが酸化しやすいという欠点もあります。
不飽和脂肪酸は酸化すると、過酸化脂質となり活性酸素を作り細胞を傷つけます。
つまり健康にいいサンマの脂も、酸化してしまえば悪影響があるということです。
そんな不飽和脂肪酸の酸化を防いでくれるのが、大根おろしに含まれているビタミンCです。
ビタミンCは抗酸化性のビタミンであり、EPAやDHAの酸化を防いでくれます。
ただし、ビタミンCは空気に触れると酸化してしまうので、食べる直前に大根おろしをすりおろすようにしましょう。
発がん性物質を吸着して排除する
サンマを焼いて焦げ目ができると、発がん性物質であるトリプP-1が生成されます。
しかし大根おろしに含まれる食物繊維は、このトリプP-1を吸着して排出してくれます。
また大根おろしには、ペルオキシダーゼという酵素が含まれており、この酵素にはトリプP-1を分解する作用があります。
サンマと大根おろしを一緒に食べるとガンになる?
サンマと大根おろしを一緒に食べると、ガンになるという噂を聞いたことはありませんか?
この噂の根拠は、ニトロソアミンという発がん性物質にあります。
ニトロソアミンは、ジメチルアミンと亜硝酸ナトリウムが反応して生成されます。
サンマにはジメチルアミンが含まれており、大根おろしには亜硝酸ナトリウムが含まれています。
それでサンマと大根おろしを一緒に食べると、ニトロソアミンが生成されてガンになるというのが、この噂の真相です。
しかし実際は大根おろしに含まれるビタミンCによって、ニトロソアミンの生成が抑制されることが分かっています。
ですからサンマと大根おろしを一緒に食べても、ガンになる心配はしなくても大丈夫そうです。
ちなみに大根のビタミンCは、皮の近くに多く含まれています。
大根おろしを作るときは、皮ごとすりおろしたほうが、より多くのビタミンCを摂取することができます。
それでも心配という人は、さらにレモン汁をかけて、ビタミンCを強化しましょう。
まとめ
サンマと大根おろしの食べ合わせは美味しいだけでなく、様々な健康効果もあり非常に良い。
その効果は消化が良くなり胃もたれを防ぐこと、脂の酸化を防ぐこと、発がん性物質を吸着して排除することである。
サンマと大根おろしを一緒に食べるとガンになるという噂は、あまり心配しなくていい。