汗で失われる栄養とは?水分とともに摂取すべきものとは
2018/09/09
暑い夏やスポーツをしたときなどは、大量に汗をかきます。
汗には水分の他にも、いろいろな栄養を含んでおり、それらも失われることになります。
大量に汗をかいたとき、水分とともに摂取すべきものは何でしょう。
汗で失われる栄養とは?
汗の成分は99%が水ですが、残りの1%にミネラルが含まれています。
ミネラルというのは微量でも、体の中で非常に重要な役割をする栄養素です。
それらの栄養が汗とともに失われるのは、体にとってもマイナスです。
水分とともに失った栄養も、摂取しなければいけません。
それでは、汗で失われる栄養を一つ一つ、確認していきましょう。
ナトリウム
ナトリウムは体内外の体液と、細胞の浸透圧を一定に保つ働きがあります。
その他にも血圧の調整や、神経の情報伝達、筋肉の収縮運動などの役割があります。
ナトリウムは普通の食生活をしていれば、ほぼ不足することはありません。
ナトリウム不足になるのは、ほとんどが大量に汗をかいた時です。
ナトリウムが不足すると、めまい、ふらつき、食欲減退、脱力感、脱水症状、筋肉異常、精神異常、循環不全など様々な症状が現れます。
カリウム
カリウムはナトリウム共に、体内外の体液と、細胞の浸透圧を一定に保つ働きがあります。
その他にも血圧の上昇を抑制したり、ナトリウムの排泄、筋肉の収縮運動などの役割があります。
カリウムもナトリウム同様、普通の食事をしていれば不足せず、大量に汗をかいた時に、失われる栄養です。
不足すると、脱力感、食欲不振、筋肉異常、腸閉塞症、反射の低下、不整脈などの症状が現れます。
カルシウム
カルシウムは99%が、歯や骨などに貯蔵されています。
そして残りの1%が、血液や筋肉などの組織に存在しています。
カルシウムは神経の働きや筋肉の収縮運動など、生命維持に欠かせない非常に重要な役割をしています。
血液中には常に一定量のカルシウムが必要で、汗をかいて不足すれば、すぐに骨に蓄えられたカルシウムが取り込まれます。
そのため汗でカルシウムを失ったからと言って、すぐに生命に危険が及ぶわけではありません。
しかし骨のカルシウムが使われ続ければ、やがて骨はもろくなっていきます。
その結果、骨折しやすくなったり、骨粗しょう症などになる可能性があります。
マグネシウム
マグネシウムは、カルシウムとペアで働くミネラルです。
マグネシウムが不足すると、カルシウムの働きも阻害してしまいます。
マグネシウムもカルシウム同様に、60%は骨や歯に貯蔵されています。
マグネシウムの働きは、エネルギー代謝の促進、体温や血圧の調整、インスリンの分泌、血を固まりにくくする作用、イライラの解消、骨や歯の強化、筋肉の働きの調整や筋肉痛の緩和などがあります。
マグネシウムが不足すると、血液が固まりやすくなり、血栓症になりやすくなります。
また細胞内に水分が取り込まれやすくなり、むくみや高血圧の原因になります。
鉄分
鉄分は赤血球の中のヘモグロビンを作るのに、必要なミネラルです。
ヘモグロビンは酸素と結合して、体の各細胞へと酸素を運びます。
スポーツ選手は、鉄欠乏性貧血にかかりやすいのです。
これはスポーツ選手は大量に汗をかいて、鉄分が失われることが理由です。
貧血気味の方は特に、汗をかいた時の鉄分補給が大事です。
鉄不足で起きる症状は、貧血だけではありません。
ヘモグロビンの減少で、酸素がきちんと運ばれなくなり、頭痛、めまい、立ちくらみ、肩こり、息切れ、動悸など、様々な症状を引き起こします。
まとめ
汗の成分は99%が水分で、残りの1%に様々なミネラルがふくまれ、これが汗で失われる栄養である。
その内容は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分で、水分とともに摂取しなければならない。