油が原因で起きる食中毒に注意!使い古して酸化した油は危険!
2018/09/04
油が原因で起きる食中毒もありますので、ご注意下さい。
特に何度も使い古した油は、酸化しています。
油が酸化すると、人体に有害な成分になり、健康を損なうおそれがあるのです。
油が原因で起きる食中毒に注意!
油が原因で起きる食中毒の特徴は、食べてから比較的短時間のうちに、症状が起きることです。
食中毒の原因で多い細菌性のものでは、ある程度の潜伏期間を経てから、症状が出ることが多いです。
油による食中毒の症状は、吐き気や下痢、腹痛、胃もたれ、食欲不振などです。
しかし、はっきりと食中毒だと分かるほど、強い症状は出ないことが多く、食中毒だと認識されにくいようです。
また症状の出方にも個人差があり、同じものを食べたとしても、全員に症状が出るわけではありません。
殆どの人には何も起きずに、胃腸の弱い人にだけ食中毒の症状が現れます。
食中毒の原因は酸化した油
油は酸化が進むと、風味が落ちたり味が劣化します。
更に酸化が進めば、油は劣化して毒性を示し、健康を損なう恐れがあります。
油を酸化させる要因は、密閉状態や温度、光など、様々なものがあります。
しかし油は常温で放置したとしても、十分に酸化が進みます。
油を完全密封して保存したとしても、容器内に空気があれば酸化は進みます。
温度は高いほど、油の酸化速度は速くなります。
温度が10℃上昇するごとに、油が酸化するスピードは2倍になります。
油を何度も使い回していれば、それだけ酸化する危険は高まります。
油は光によっても、酸化のスピードが速まります。
これは太陽光でも、蛍光灯の光でも同じことです。
油を保管するときは酸化を避けるため、なるべく暗いところで保管することも大事です。
油は酸化しないという説もあります
油は酸化しなという説を頑なに信じている人が、意外とたくさんいます。
果たしてこの説は、正しいのでしょうか?
どうやら、油は酸化しないという説の根拠となっているのは、2008年に放送された某情報番組の実験のようです。
この実験では新品の油を日光に当てるなど、酸化しやすい条件に3日間おいて状態を調べたようです。
その結果、体に害がある酸化はないと、結論づけたようです。
この実験では酸化しやすい環境といえど、3日間しか実験していない部分がちょっと気になります。
油の酸化というのは、最初はゆっくりと起こります。
しかしある時点を超えたところで、油の酸化反応は急激に加速します。
油の酸化反応のイメージは、下のグラフのようになります。
実験で使った油の3日後の状態が、このグラフのどこに当たるかまでは、見当がつきません。
しかし個人的にはもう少し、長い時間実験をして欲しいと思うのですが、いかがでしょうか?
それに油が酸化しないというのであれば、古い油を使った料理を食べて体調が悪くなる原因は、何なのでしょうか?
どの情報を信じるかは個人の自由ですので、同じ油をずっと使い続けるのもいいでしょう。
しかし古い油を使った料理を食べて、体調がおかしくなるという方は、使用を控えてみてはいかがでしょう。
他人がやった実験結果よりも、自分の体が感じたことの方が、正しいのではないでしょうか。
古い油を使った料理を食べて気持ち悪くなれば、それはあなたの体から、この油は危険だというサインが送られてきているのです。
まとめ
油が原因で起きる食中毒は、細菌性の食中毒などと違い、食べてすぐに起きる。
症状は吐き気や下痢、腹痛、胃もたれ、食欲不振などで、比較的軽度で済む。
食中毒の原因は、油の酸化によって起きるが、油は酸化しないという説もある。