雨でアレルギーがひどくなるのはなぜ?原因と対処法を探っていきます!
2018/07/22
雨が降るとアレルギーの症状が、ひどくなるという方がいます。
くしゃみや鼻水が止まらないなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
花粉症だと思い込んでいる方もいますが、本当に花粉症なのでしょうか?
ここでは、雨でアレルギーがひどくなる原因と対処法を探っていきます。
雨でアレルギーがひどくなるのはなぜ?
アレルギーの症状は、くしゃみや鼻水が止まらなくなる鼻炎や、目の痒み、湿疹、下痢、嘔吐など、様々なものがあります。
この中でも一般的によく知られているのが、目や鼻に症状が出やすい花粉症です。
花粉症は特定の植物の花粉に対して、アレルギー症状を起こす病気です。
花粉症以外のアレルギーも、何らかのアレルゲン(アレルギーの原因になる物質)に対して、過剰な反応を引き起こしているのです。
このアレルギーの症状が、雨で悪化するのには、いくつかの理由が考えられます。
まずはそれらの理由について、ひとつひとつ解説していきます。
アレルゲンの量が増える
まず考えられるのは雨が降ることによって、アレルギーの原因となるアレルゲンの量が増えていることです。
例えばカビやハウスダストなどが、その典型例です。
カビは湿度が高くなると繁殖しやすくなり、たくさんの胞子を放出します。
雨が降ることで湿度が高くなり、たくさんのカビの胞子が、部屋の空気中を浮遊しているのです。
次にハウスダストですが、雨が降ることで部屋を閉め切ることで、室内にハウスダストが充満します。
そしてハウスダストの原因になるダニが、雨で湿度が高くなり繁殖することが考えられます。
また花粉の量も場合によっては、増えることがあります。
花粉症の方などは、雨が降ったっほうが花粉が減るのに、なぜ症状が悪化するのかと、不思議に思われる方もいるでしょう。
屋外に浮遊している花粉は、雨で落とされて減っていきます。
しかし屋内では、換気口などに溜まっていた花粉が、雨が降ることで逆流して、入ってくることがあります。
このようにして雨の日にはアレルゲンが増えることで、アレルギーの症状が悪化するのです。
低気圧の影響でアレルギーの症状が悪化する
アレルギーの症状というのは、アレルゲンの量だけでなく、その他の要因でも悪化します。
そのアレルギーが悪化する原因の一つに、気圧があります。
雨が降っているときは、上空に低気圧が発達しており、気圧が低くなっています。
このとき自律神経のバランスが乱れて、副交感神経が興奮した状態になります。
副交感神経が興奮すると、鼻や目などの粘膜から、鼻水や涙などの分泌物が、出やすくなります。
もともとアレルギー体質の方は、副交感神経が興奮しやすい体質の方が多いのです。
さらに気圧が低くなると、ヒスタミンという体内物質が分泌されます。
アレルギー反応というのは、アレルゲンが血中のIgE抗体と結合し、ヒスタミンを放出している状態です。
ヒスタミンは炎症を起こす原因となり、ヒスタミンが増えることで、アレルギーの症状は悪化するのです。
そもそもアレルギーではない
症状はくしゃみや鼻水が止まらず、一見アレルギーのように思えても、そうでないということもあります。
それが、血管運動性鼻炎という病気です。
症状はアレルギー性鼻炎と同じなので、自分で判断するのは難しいでしょう。
しかしアレルギーとの大きな違いは、目の痒みなど鼻炎以外の症状を伴わないことです。
血液検査などでアレルゲンが特定できない場合、血管運動性鼻炎の可能性があります。
血管運動性鼻炎というのは、鼻の血管が拡張して、腫れることで起きる鼻炎です。
温度の変化やストレス、自律神経の働きの低下などによって、症状が出やすくなります。
雨で気温が下がることや、憂鬱になる精神的なストレスで、症状が悪化してる可能性があります。
雨でアレルギーがひどくなる対処法
雨でアレルギーがひどくなる対処法は、まずアレルゲンを特定することです。
自分は花粉症だと思っている人でも、鼻水や目の痒みの症状だけで、自分で判断している人が、少なくありません。
しかしアレルゲンが花粉ではなかったり、もしくは花粉以外にも複数のアレルゲンがあることがあります。
アレルゲンが分からずに対処をしていても、見当違いの対処法になってしまいます。
アレルゲンを特定する検査も、いろいろありますが、血液検査法が一般的です。
血液検査は耳鼻科などで受けることができ、費用は健康保険適応で3000~6000円程度です。
アレルゲンが特定できたら、そのアレルゲンを徹底的に排除します。
花粉であれば、マスクやメガネなどで、花粉をガードします。
カビであれば、部屋のカビの除去や、湿気対策をしましょう。
ハウスダストは掃除をこまめにして、ホコリを溜め込まないようにします。
まとめ
雨でアレルギーがひどくなる原因には、アレルゲンの増加、気圧の関係、血管運動性鼻炎などの可能性がある。
雨でアレルギーがひどくなる対処法は、血液検査などでアレルゲンを特定すること。
そしてそのアレルゲンを、徹底的に排除するようにする。