梅雨にお弁当の作り置きは危険?冷蔵庫や保冷剤を使えば安全?
2019/07/24
梅雨の季節には、お弁当の作り置きは気を付けなければなりません。
気温が高くなり、食中毒の危険が増します。
また冷蔵庫や保冷剤を使って、お弁当を保管すれば安全かについても、探っていきます。
梅雨にお弁当の作り置きは危険?

梅雨の季節に、一番気を付けなければならないのは、何と言っても食中毒です!
特にお昼にお弁当を持っていく人は、注意が必要です。
梅雨にお弁当の作り置きは、食中毒の危険性を増大させます。
梅雨の季節から夏場にかけては、細菌が原因で起きる食中毒が増えます。
この季節になると毎年のように、腸管出血性大腸菌O-157などの食中毒事故のニュースを、聞くようになります。
この様な食中毒を引き起こす細菌が、繁殖する条件は温度と湿度が関係しています。
高温多湿の場所では、食中毒菌が繁殖しやすくなります。
梅雨の季節からは気温も高くなるので、お弁当を作り置きしておけば、食中毒の危険が高まります。
特に危険なのは、生物や水気の多いものです。
肉や卵は、さすがに生のままお弁当には、入れないと思います。
しかし野菜や果物は、生のままお弁当に入れている人も、いるのではないでしょうか。
平成26年に静岡市の花火大会で発生した、腸管出血性大腸菌O-157の食中毒事故を覚えていまか?
この時の食中毒の原因は、屋台で売られていた冷やしきゅうりでした。
もともと野菜などは、O-157などの食中毒菌に汚染されている可能性は、それほど高くはありません。
しかし台所では肉や卵など、食中毒菌が付着している可能性のある食材と野菜を、一緒に取り扱います。
そうすると、どこでどの様に食中毒菌が付着しているかは、分かりません。
例えば人間の手なども、食中毒菌を付着させる要因になります。
もちろんお弁当を作る前には、きちんと手洗いをすると思います。
しかしその後お弁当を作るのに、いろいろな場所を触ってしまいます。
冷蔵庫から食材を取り出すのに、冷蔵庫のドアを触ります。
調理器具を取り出すのに、戸棚や引き出しを開けることもあるでしょう。
そのような場所にも、細菌が付着していないとは限りません。
お弁当の中身を全て火を通したものにしても、お弁当内に細菌が存在していない保証はありません。
ですから梅雨にお弁当の作り置きは、とても危険であるということを覚えておきましょう。
梅雨のお弁当は冷蔵庫や保冷剤を使えば安全?
前項でも触れていますが、食中毒菌は高温多湿の環境で、繁殖しやすくなります。
ですから梅雨のお弁当の作り置きの食中毒菌の繁殖を抑えるには、冷蔵庫や保冷剤を使って低温で保管するというのは、有効な手段と言えます。
ただし細菌の繁殖を完璧に抑えるには、マイナス15℃以下に保管する必要があります。
冷蔵庫や保冷剤を使って保存しても、食中毒菌の繁殖のスピードが遅くなるだけです。
長期間の保存はできませんので、なるべく早く食べなければなりません。
冷蔵庫や保冷剤を使う場合は、食べる直前まで低温で保管しなければなりません。
前の日に、作り置きしたお弁当を冷蔵庫で保管して、朝冷蔵庫から出して、お昼まで常温に置いておくというのはダメです。
お昼までに腐ってしまう可能性は、十分あります。
朝からお昼までの間もお弁当は、保冷剤を使って低温状態を保ってください。
クーラーボックスや保冷バックなどに、保冷剤とお弁当を入れて保管します。
保冷剤はタオルなどを使い、お弁当に巻きつけておくといいです。
このとき保冷剤は、お弁当箱の上に置くようにして下さい。
冷気は上から下へと移動するので、お弁当箱の上に保冷剤を置いたほうが、お弁当全体がよく冷えます。
保冷剤をお弁当箱の下に置いてしまうと、お弁当の上のほうが十分に冷やされません。
また電子レンジで加熱すれば、殺菌効果があると考え、作り置きしたお弁当を朝レンジでチンして、持っていくという人がいます。
しかしこれは、逆効果になることもあるので、注意してください。
なぜなら電子レンジでは、加熱ムラができることがあるからです。
そうすると死滅していない細菌が、残っている可能性があります。
その場合に中途半端に温度が上がることで、細菌が逆に増殖しやすくなることもあります。
夏場などは朝お弁当を冷凍させておき、お昼まで常温で放置して、自然解凍させるという人もいます。
しかし一度冷凍させた食材は、逆に傷みやすくなります。
自然解凍した後に、常温で長時間放置しないように、注意しなければなりません
。
冷蔵庫や保冷剤を使って保存する場合でも、お弁当の中身は全て、加熱調理したものにしましょう。
そして汁気のあるものは、よく汁を切っておきます。
お弁当が温かいままフタをすると、中に蒸気で水分が溜まってしまうので、冷めてからフタをして下さい。
お弁当箱もよく洗って、消毒したものを使いましょう。
特にゴムパッキンの様に、凹凸のある部分は、汚れや細菌が溜まりやすくなります。
できれば、アルコールやお酢で消毒すると、安心できます。
後はお弁当用の抗菌シートを使うと、更に安心できます。
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お弁当に乗せるだけで、原料も天然のわさびやからしを使っており、お弁当に匂いや味がうつることもありません。
最後に梅雨のお弁当は梅干しを入れることで、食中毒を予防できると思っている方もいると思います。
しかし梅干しの殺菌効果は、それほど高いわけではありません。
これについては、関連記事:梅干しで食中毒は予防できない? にまとめてあります。
まとめ
梅雨から夏にかけては、食中毒が起きやすくなる。
野菜や果物なども生のものは、お弁当に入れると食中毒の危険がある。
梅雨の季節のお弁当の作り置きは、食中毒の危険が高くなる。
梅雨のお弁当は冷蔵庫や保冷剤を使い、低温で保管する方が安全である。
ただし完全に最近の繁殖を防ぐことはできないので、早めに食べなければならない。
電子レンジで加熱しても、逆効果になることもある。
お弁当の中身は加熱調理した物で、汁気はよく切り、冷めてからフタをする。
お弁当用の抗菌シートを使うと、より安心できる。