紫外線対策で骨粗鬆症になるって本当?ビタミンD不足を補うには
2018/05/20
紫外線による肌の老化などの悪影響が、一般的に広く知られるようになりました。
それに伴い多くの方が、紫外線対策に気を付けられていると思います。
しかし紫外線対策で、骨粗鬆症になるという噂をご存知でしょうか?
ここではその噂の真相を、探っていきます。
紫外線対策で骨粗鬆症になるって本当?

紫外線対策で骨粗鬆症になるという噂ですが、結論から言いますとこの噂は本当です。
骨粗鬆症になると言うよりは、リスクが高まると言ったほうが、正しいかもしれません。
なぜ骨粗鬆症になるのかというと、人間は紫外線を浴びることで、ビタミンDという栄養素を作り出すからです。
ビタミンDは骨を強くする栄養素で、カルシウムだけ摂っていてもビタミンDが足りないと、カルシウムは体に吸収されません。
ですから紫外線対策をし過ぎると、ビタミンDの量が足りなくなり、骨粗鬆症のリスクが高まるのです。
またビタミンDが不足すると骨粗鬆症だけでなく、骨軟化症という病気のリスクも高まります。
骨軟化症というのは、ビタミンD不足でカルシウムが骨に十分沈着せず、骨が軟らかくなってしまう病気です。
またビタミンDの不足は、筋力の低下も招きます。
筋力の低下によりふらついたり、転倒しやすくなるという症状が現れます。
骨が弱くなっているところに、さらに転倒しやすくなれば、骨折の危険性も高まってしまいます。
紫外線対策によるビタミンD不足を補うには
骨粗鬆症が怖いからといって、紫外線対策を何もしないというのは、やはりダメなのです。
紫外線を浴びすぎることでのシミや皮膚がんなどのリスクも、避けなければなりません。
ここでは、紫外線対策によるビタミンD不足を補う方法を紹介します。
食べ物からビタミンDを摂取する
日光を浴びる意外であれば、食べ物からビタミンDを摂取するのが一番いいでしょう。
ビタミンDの多い食べ物としては、魚やキノコ類があります。
魚であれば、特にイワシなどの青魚や鮭やウナギなどに、ビタミンDが多く含まています。
キノコは生のものよりも、乾燥キクラゲや干し椎茸など乾燥させたキノコの方が、ビタミンDが多くなります。
またキノコを日光に当てることで、ビタミンDの量が増えるので、食べる前に日に当てると効果的です。
しかし食べ物から得られるのは天然型ビタミンDといって、すぐにカルシウムの吸収には役立ちません。
体に吸収された後、肝臓や腎臓で活性型ビタミンD3となったとき、初めてカルシウムの吸収に役立つようになります。
加齢や不摂生などにより肝臓や腎臓の働きが弱っている方は、活性型ビタミンD3の合成も十分に行えなくなります。
短時間の日光浴をする
肌に悪影響を与えない程度に、短時間の日光浴をします。
私たちの体は皮膚に紫外線を浴びることで、ビタミンDを合成する能力があります。
日光浴で合成されるのは活性型ビタミンD3なので、すぐにカルシウムの吸収に役立ちます。
また日光浴で合成されるビタミンDの量は、食べ物で摂取できる量より多く、より効率的にビタミンDを補うことができます。
夏のように紫外線が多い時期は、屋外に出て15分から30分程度で十分です。
屋外であれば直接日光に当たらなくても、地面の反射などにより十分な紫外線量があります。
熱中症の危険もあるので、木陰などに入って涼みながらやって下さい。
冬などの紫外線が減る季節は、ちょっと長めに30分から1時間程度やるといいでしょう。
ただし長時間の日光浴は、シミ・シワなどの肌の劣化や、皮膚がん・白内障などを招き危険です。
時間を守って、上手に日光と付き合いましょう。
まとめ
紫外線対策のし過ぎにより、ビタミンDが不足し、骨粗鬆症のリスクが高まる。
紫外線対策によるビタミンD不足を補うには、食べ物ならイワシなどの青魚、鮭、うなぎ、乾燥キクラゲ、干ししいたけなどがいい。
肌に悪影響を与えない程度、短時間の日光浴をして、ビタミンDを合成する。