粉ミルクの余りは大人が飲んでもいい?下痢や太る原因になる?
2018/01/10
粉ミルクの余りは、大人が飲んでもいいのでしょうか?
開封した粉ミルクは消費期限が短く、余って困ることはよくあります。
捨ててしまうのも勿体無いですから、大人が飲んで消費したくなります。
しかし大人が粉ミルクを飲むと、下痢をしたり太るという噂もあります。
粉ミルクの余りは大人が飲んでもいい?

なぜなら粉ミルクというのは、生乳から水分を除去して、粉末状に加工した食品だからです。
そのため粉ミルクも生乳と同じく、タンパク質やミネラルを多く含む、栄養価の高い食品です。
ただし赤ちゃんが飲む乳児用調製粉乳は、生乳を粉末状に加工したものに、成分を調整しています。
これは粉ミルクの成分を、母乳に近づけるためです。
具体的にはタンパク質、乳脂肪、ビタミン、ミネラルの含有量などを調整しています。
赤ちゃんが成長するための栄養と、大人が摂取すべき栄養は違います。
そのため大人が粉ミルクだけを飲んで、生きていこうとするのは無理があります。
しかし補助的な飲み物として、粉ミルクを飲むのであれば、問題ないのです。
しかし粉ミルクを大人が飲むと、下痢をしたり太るという噂もあります。
次章ではこの点について、詳しく説明します。
粉ミルクを大人が飲むと下痢をする?
粉ミルクを大人が飲むと、下痢をすることがあります。
これは粉ミルクに含まれるラクトース(乳糖)を分解する酵素が、少ない人が粉ミルクを飲むと起きる症状です。
ラクトースは普通の牛乳に含まれていますが、育児用の粉ミルクの方が、ラクトースの含有量が高くなります。
そのため普通の牛乳は大丈夫でも、粉ミルクを飲むと下痢をしてしまう人がいます。
乳児のうちは、ラクトースを分解するラクターゼという酵素を、殆どの赤ちゃんが作ることができます。
しかし離乳後からは、ラクターゼの分泌量が減ってしまう人がいます。
ラクターゼの分泌量が少ない人ほど、粉ミルクを飲むと下痢をしやすくなります。
ラクターゼの分泌量には、個人差もありますが、特に日本人は少ないようです。
この様にラクターゼの分泌量が少なく、ラクトースを分解できないことを、乳糖不耐症と呼びます。
本来であればラクトースは、小腸で分解され吸収されます。
しかしラクターゼが少ない人は、ラクトースが小腸で分解されずに、大腸に移動します。
するとラクトースは、大腸にいる悪玉菌のエサになって、発酵してメタンガスを発生します。
これが粉ミルクを大人が飲むと、下痢をするメカニズムです。
ミルクや母乳でしか栄養を摂れない乳児には、ラクトース(乳糖)は必要な栄養素です。
しかし食事で栄養を摂取できる大人には、必ずしも必要な栄養素ではありません。
ですから乳糖不耐症だからといって、特に気にする必要はありません。
粉ミルクや牛乳を、飲まないようにすればいいだけです。
粉ミルクを大人が飲むと太る?
粉ミルクを大人が飲んで太るというのは、あまり気にしなくてもいいようです。
ただし粉ミルクの飲み方にもよるので、あまりにも大量に飲んでしまうと、太る可能性もあります。
粉ミルクを飲んでみると、普通の牛乳よりも甘味がありますよね。
甘い物は太るという先入観と、栄養が豊富であるということから、粉ミルクは太るという噂が、出たのではないでしょうか。
粉ミルクのカロリーは、メーカーによる違いもありますが、100mlあたり65~70kcal程度です。
これは普通の牛乳とほとんど同じで、太るのを気にするほど、カロリーは高くありません。
それよりもダイエットに必要な、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養が豊富なので、粉ミルクダイエットというのを、実施している人もいるようです。
ただし粉ミルクダイエットというのは、朝食や夕食など1食を粉ミルクにするという、置き換えダイエットです。
普通に食事をした上で、更に粉ミルクを飲めば、その分多くのカロリーを摂取します。
この場合は、太る可能性がないとも言い切れません。
まとめ
粉ミルクの消費期限は、開封してから約1か月ぐらいで、とても短いですね。
離乳食を始めれば、ミルクの消費量も減ってきます。
大きめの缶を買ってしまったり、試供品をもらったりすると、粉ミルクを余らせてしまうことはよくあります。
勿体無いという理由で、大人が粉ミルクを飲むのも、いいと思います。
粉ミルクはそのまま飲む他に、クリームシチューやホワイトソースなどの料理に、牛乳代わりに使えます。
粉ミルクは牛乳を使うレシピであれば、ほとんど利用することができます。
しかし思い切って、捨てるという選択肢も、ありだと思います。
乳糖不耐症は下痢だけでなく、吐き気やけいれん,鼓腸などの症状が出ることもあります。
勿体無いかもしれませんが、体にあわない物を無理して、摂る必要はありません。
個人的には私は、粉ミルクの味が苦手なので、あまり飲みたくはありません。
やはり粉ミルクを余らせないように、計画的に購入するように、気を付けたいものです。