お葬式のお清めの塩の使い方と意味!処分の方法は?食べるのはダメ?
2019/11/24
お葬式に参列したときに、香典返しや会葬礼状などと一緒に頂く、お清めの塩の使い方と意味について、まとめています。
またお清めの塩を使わなかったり、余った場合の処分の方法、食べるのはダメなのかについても、まとめています。
お葬式のお清めの塩の使い方!
お葬式のお清めの塩は、葬儀に参列して帰宅したら、自宅に入る前に玄関先などで、身体に軽く振りかけて下さい。
清めの塩の振りかけ方は、胸、背中、足元の順に、それぞれ1摘みくらいかけて、その後に塩は手で払って、手を水で洗ってから家に入りましょう。
清めの塩を振りかけるのは、自分でやっても家族など他の人にかけてもらっても、どちらでも構いません。
背中にお清めの塩をかけるのは、自分だとちょっと難しいので、家族がいる場合には、やってもらったほうが楽ですね。
お葬式のお清めの塩の意味!
ところで葬儀に参列した後、なぜお清めの塩を使うと思いますか?
これは神道の考え方で、人の死は穢れ(けがれ)であると、されているためです。
穢れを家の中に、持ち込まないようにするために、お清めの塩で穢れを祓っているのです。
ですからお清めの塩は、必ず家に入る前に使わないと、意味がありません。
お葬式の後に、お清めの塩をかける風習が根付いたのには、衛生意識の問題もあります。
現代では葬儀場などは、衛生環境に問題はありません。
しかし昔は衛生環境が悪かったので、病原菌などを家に持ち込まないように、気を付けていたのです。
神道ではもともと、身を清めるのに、海水を使っていました。
海水には殺菌効果があり、身を清めるのと同時に、体に着いた病原菌も殺菌できます。
そしてこの儀式が簡略化されて、海水からお清めの塩へと変化していったのです。
ここで「お清めの塩は神道の儀式ならば、仏教徒はやらなくてもいいのでは?」と疑問に思った方もいるでしょう。
実はその通りで、仏教では宗派による考えの違いもありますが、お清めの塩は使いません。
またキリスト教などその他の宗教でも、お清めの塩は使いません。
浄土真宗では使わないどころか、人間の死を穢れとする考えを否定しており、お清めの塩に反対の立場を取っています。
地域による違いもあり、お清めの塩を用意しない葬儀会場も、増えています。
しかし日本人は宗教観が薄く、自分の家が神道なのか仏教なのか、よく分からないという人が多いです。
家に神棚と仏壇が、両方あるという人もいるでしょう。
それは日本はもともと神道の国だったのが、後から仏教が伝来して、神仏習合という神道と仏教が混淆した時代が、長く続いたためです。
そのため日本の宗教行事は、神道と仏教がごちゃごちゃになっており、お清めの塩も一般に定着しているのです。
しかし仏教の考えに則って、お清めの塩を使わないというのも、本人の自由です。
その場合は、次項の「お清めの塩の処分の方法」を参照して、処分して下さい。
しかし一つだけ注意して欲しいのは、神道でいう穢れとは、汚いものという意味とは違うことです。
穢れの語源は「気枯れ」であり、気が枯れた状態を意味します。
つまり気が枯れたマイナスの状態をリセットして、プラスのエネルギーが流れてくるようにするのが、穢れを祓うことです。
簡単に言うと、人が死ぬということは、病気など邪気によって、気が枯れてしまった状態です。
すると死者の周りには、マイナスの邪気がいることになります。
葬儀に参列すれば、その邪気を連れて帰ってしまうので、お清めの塩でその邪気を祓うのです。
ですから神道では決して、故人を穢れとしているわけではありません。
神道では祖先は神様となり、祖霊舎にて祀られます。
もしも死者を穢れ(汚いもの)と考えているなら、祖霊舎にて祀るなんてことは、しませんよね。
お清めの塩の処分方法!食べるのはダメ?
お清めの塩を使わなかった場合や、使ったけれども余った場合に、どうやって処分すればいいのでしょうか?
お清めの塩というくらいですから、普通に捨ててしまうと、罰が当たるような気もしますよね。
しかしお清めの塩は、普通のゴミとして処分しても大丈夫です。
普通のゴミとして捨てるのに、抵抗がある場合には、玄関や庭などに撒いたり、水に流して処分してもいいでしょう。
お清めの塩の処分方法には特に決まりはなく、好きに処分してかまいません。
しかし勿体無いからといって、お清めの塩を料理などに使って、食べるのはダメです。
お清めの塩には、殆どのものが注意書きで、「非食品」とか「食品には使用で来ません」と書いてあるはずです。
お清めの塩も塩なので、食べれないことはないでしょう。
しかし食塩のように、しっかり衛生管理が、されていないのではないでしょうか。
何かあるといけないので、お清めの塩を食べるのは、やめておきましょう。
まとめ
お清めの塩はお葬式から家に帰ったら、家に入る前に玄関先などで、体にかけて使う。
胸、背中、足元の順に、お清めの塩を1つまみくらいかけ、手で塩を払う。
最後に手を水で洗ってから、家の中に入るようにする。
葬儀に参列した後、お清めの塩をかけるのは、神道では人の死は穢れとし、それを祓うためである。
しかし仏教では、お清めの塩は使わないので、無理して使わなくても良い。
お清めの塩を処分する場合は、普通のゴミとして捨ててよい。
お清めの塩の処分方法には、特に決まりはないので、玄関や庭などに撒いたり、水に流して処分してもいい。
お清めの塩は殆どが非食用なので、食べないほうがいい。