お盆玉は迷惑?お年玉との違いから本当に必要か考えよう!
2019/08/09
お盆玉というのが、最近流行り始めています。
お盆玉というのは、お年玉のお盆版といったところです。
しかしお盆玉を迷惑に感じている方が、かなりいるようです。
ここではお年玉との違いから、お盆玉が本当に必要かを考えてみましょう。
お盆玉は迷惑?
お盆玉は迷惑かですが、私自身もそう感じている一人であります。
ケチと言われれば、それも否定はしません。
しかしマスコミなどに踊らされて、変な文化が定着してしまうのも、何か釈然としません。
我が家ではお正月のお年玉でも、数万円のお金が飛んで行きます。
これがお盆玉でも同じような相場で、数万円の出費があるとなると、家計もかなり厳しくなります。
そもそも子供に、そんなにお金が必要でしょうか?
そんな事情もあってお盆玉なんて迷惑で、なるべくなら定着して欲しくないという、個人的な思念があるのは確かです。
しかしお盆玉について色々調べていくと、お年玉とは違って、本当に必要なのかと疑問に思う部分があります。
ここではそんな観点から、お盆玉が本当に必要かを考えていきます。
お盆玉が流行りだしたのはなぜ?
お盆玉が流行りだしたのは、2014年のお盆からです。
お盆玉流行のきっかけになったのが、郵便局でお盆玉用のポチ袋が販売されたこと。
これをマスコミが取り上げたために、世間一般にお盆玉が認知され始めます。
しかしお盆玉自体の発祥は、江戸時代に山形県の一部の地域で行われていた風習です。
当時はお盆に奉公人に、衣類や下駄を渡しており、それがお盆玉の起源となります。
それが昭和になって、お盆に子供にお金をあげるようになったのが、お盆玉です。
この様に一部の地域で行われていた風習を、日本全国に広めようとしたという、経緯があります。
お盆玉とお年玉は何が違う?
お盆玉は、「お年玉のお盆版」と言われています。
そうなるとお盆玉とお年玉は、同じような物と思いがちです。
しかしお盆とお正月の違いを考えれば、お盆玉とお年玉の違いが見えてきます。
お盆もお正月も実家に帰省したり、親戚が集まるという点は共通しています。
そのときお正月には子どもたちに、お年玉と言う名前のお小遣いが渡されます。
お盆にもお盆玉とは言わなくても、子供や孫にお小遣いを渡す家はあります。
お年玉の起源は、歳神様の御魂が宿る餅玉を分け与えたなど、諸説あります。
しかし現代ではお正月に親戚が集まるのは、新年をお祝いするのが目的です。
そこで配られるお年玉は、「新年のお祝いとしてあげるもの」という認識が一般的です。
ではお盆に親戚が集まるのは、何のためでしょうか?
お盆は先祖の霊が、あの世からこの世に帰っくる期間です。
お盆にはその先祖の霊を供養するために、親戚が集まります。
集まる目的が、お正月とお盆では違います。
ではお盆に子供や孫に、お小遣いをあげるのはなぜでしょう?
それはお盆だからということは、関係ありませんよね。
「久しぶりに会ったからお小遣いをあげよう」という、アバウトな理由です。
特にお爺ちゃんやお婆ちゃんは、久しぶりに孫の顔を見たら、お小遣いをあげようと思うでしょう。
しかしそのお小遣いには、お盆だからという意味合いはありません。
つまり一般的には、お盆だからお小遣いをあげるという風習はなく、お盆玉をお年玉と同じに考えては、いけないのではないでしょうか。
お盆玉は必要か?
お盆に子供にお小遣いを渡すか渡さないかは、それぞの家庭や個人の自由にすればいいだけです。
しかし、それをお盆玉という形で、全国的に一般化する意味はないはず。
もともとお盆玉が、山形県の一部の地域でしか行われていなかったのは、なぜでしょうか?
それはお盆という行事の意味合いに、お盆玉がそぐわないものだからです。
逆にお年玉はお正月という行事に即したものだから、全国的に文化として定着しているのです。
子供はお小遣いが貰えれば、喜ぶのは当たり前。
しかし子供たちにはお盆玉をあげることよりも、お盆はご先祖様を供養するものだということをきちんと、教育してあげることのほうが大事です。
それにお盆玉は、まだ世間一般に定着した文化ではありません。
テレビなどで取り上げていると、みんなやっていると勘違いしがちです。
冷静に考えて、お盆玉は必要ないと思えば、あげなくてもいいでしょう。