盆踊りの意味って何?その起源から本来の目的などを探っていきます
2018/06/20
盆踊りの意味なんて考えたことのある人は、あまりいないかもしれません。
私もあまり気にしていなかったのですが、毎年地域でやっていた盆踊りが、今年から中止になりました。
中止した理由は盆踊りに参加する人が、年々減ってきているからです。
盆踊りという日本の文化が、廃れていってしまうのは寂しいですね。
ここで今一度、盆踊りの意味を探っていきたいと思います。
盆踊りの意味って何?
盆踊りも地域で行われるものは、町内会や商工会などが主催して、行われるところが多いでしょう。
学校の校庭や広場などを利用して、屋台などが出店して賑わっているところもあります。
盆踊りは本来は櫓を囲んでみんなで踊るものなのですが、その他のイベントなどをして盛り上げるなど、あまり形式に拘らなくなっています。
このように現在の盆踊りは、地域交流のイベン色が強くなり、本来の盆踊りの意味は気にしなくなっています。
しかし本来の盆踊りの意味は、その名前の通りお盆の踊りであり、仏教行事のお盆と関係があります。
そして盆踊りの意味については、いくつかの説がありますので、それぞれを紹介します。
霊鎮めの行事
霊鎮めはたましずめと読み、霊を慰めるという意味があります。
お盆はご先祖様の霊が、この世に帰ってくる期間とされています。
盆踊りの意味は、その帰ってきた霊を慰めて、またあの世へと送り出すための踊りという説です。
その原型となっているのは念仏踊りという、死者を供養するための踊りでした。
念仏踊りでは、念仏を唱えながら踊っていたのです。
この念仏踊りはそのうち踊り念仏となり、念仏を唱える役割と踊る役割が分化していきます。
それが盂蘭盆会の時期に行われるようになり、盆踊りとなったのです。
ここで供養されるのはご先祖様の霊だけではなく、餓鬼や無縁仏などを送るという説もあります。
目連尊者の歓喜の舞
目連尊者というのは、お釈迦様の弟子の一人です。
目連尊者は神通力を持っており、自分の母親が死後どうなているか気になり、神通力で死後の世界を覗き見ました。
すると目連尊者の母親は餓鬼の世界に落ちており、飢えと苦しみで無残な姿となっていたのです。
そして目連尊者は母親を救うべく供養の大法要を行うと、お経の功徳によって母親を極楽へと救うことが出来ました。
この時に目連尊者は喜びのあまり、大衆とともに歓喜の舞を踊りました。
この踊りが、盆踊りの起源であるという説があります。
そしてこの大法要が行われたのが7月15日であり、盆踊りだけでなく盂蘭盆会の起源とする説があります。
まとめ
盆踊りが現在では、地域交流のイベン色が強くなり、本来の意味は薄くなっている。
盆踊り意味は霊鎮めの行事という、ご先祖様の霊を慰める意味がある。
盆踊りの起源として、目連尊者が母親を餓鬼の世界から救った歓喜の舞という説もある。