寝るとき靴下はよくない?冷えには逆効果でむくみや水虫の原因にも
2019/05/07
夜寝るときに靴下を履くのは、よくないというのをご存知でしょうか?
冬の足の冷え対策として、寝るとき靴下を履く人もいますが、逆効果になることもあります。
また、むくみや水虫の原因になることもあり、夜寝るときに靴下を履くのは注意が必要です。
寝るとき靴下はよくない?
寝るとき靴下を履くという人は、足の冷え対策としてやっている人が、ほとんどではないでしょうか。
しかし実際に靴下を履いて寝ても、あまり足の冷えは改善されませんよね?
逆に靴下の不快感のせいで、ぐっすり眠れないという経験をしている人も多いようです。
寝るときに靴下を履くのは冷えに逆効果!
寝るときに靴下を履くと、足の冷えには逆効果になることがあります。
人間は寝るときには深部体温を下げるために、足の裏や手のひらから熱を放出します。
つまり体の温かい血液を手足に送り、そこで冷えた血液を体に戻すことで、体温を下げているのです。
このメカニズムを考えたときに、寝る時に靴下を履くことで足を温めようとしても、意味が無いことに気付くと思います。
寝る時に足が冷える原因は血行が悪いことで、体の温かい血液が足に運ばれず、足の冷えた血液が体に戻ってこないことです。
これだと体温調節もうまくできずに、ぐっすり眠ることもできません。
そもそも寝る時に靴下を履くことでの保温効果というのは、足を外気に触れないようにすることで、熱を逃さにようにするものです。
これについては、布団に入っていることでクリアーできているはずです。
それに元から冷えている足に靴下を履いても、逃げる熱が殆ど無いので、保温効果は期待できません。
寝る時に大切なのは足の熱を逃さないことではなく、血行を良くして温かい血液を足に運んであげることです。
寝るとき靴下を履いてしまうと、足を締め付けてしまうために、血行が悪くなってしまい、足の冷えには逆効果です。
また靴下を履いて寝るのは、自律神経の働きを乱す原因にもなリます。
自律神経には体温の調節をする機能があるので、これも冷えに逆効果になる原因です。
寝るときの靴下はむくみの原因にも
寝るときに靴下を履くと、むくみの原因にもなります。
人間の体の中で足がむくみやすいのは、重力の影響を受けるからです。
特に立ち仕事が多い人ほど、足がむくみやすいのもこのためです。
立っている状態では足に送られた血液は、重力の影響を受けて心臓に戻りにくくなります。
この時に血管から血液中の浸出液が漏れ出し、それが細胞間に溜まったものがむくみになります。
このむくみも寝てる間には、足と心臓の高さが同じになるので、解消されやすくなります。
しかし寝ているときに靴下を履いていると、血液やリンパ液の流れが悪くなり、むくみが解消されにくくなります。
むくみを解消する圧着ソックスというのがありますが、これは静脈を締め付けることで血管の断面積を狭め、圧力を高めることで血流を改善するものです。
着圧ソックスは、普通の靴下の締め付けとは異なります。
圧着ソックスも、締め付けが強すぎるものや寝ているときに履くと、むくみを悪化させるケースがあります。
圧着ソックスも寝るときは、履かないほうがいいでしょう。
むくみの改善も、血行やリンパの流れを良くすることが大事です。
寝るときの靴下は水虫の原因にも
寝るときに靴下を履いてしまうと、水虫を悪化させる原因になります。
元から水虫がない人は関係ありませんが、過去に水虫だった人は要注意です。
水虫の原因である白癬菌が、角質層の奥深くに潜んでいる可能性があります。
白癬菌は高温多湿の場所を好み、温度が15度以上で湿度が70%以上になると、急激に増殖し始めます。
人間の足の裏は汗腺が多い場所で、汗をかきやすいので、靴下を履いたまま寝ると、足が蒸れやすくなります。
この状態はまさに水虫の原因である白癬菌が、増殖しやすい環境なのです。
水虫の再発率は50%と高く、治ったと思っても白癬菌が完全に、死滅していないことが多いのです。
また家族に水虫の人がいると、足ふきマットやスリッパなどから感染する確率が高くなります。
水虫が悪化すると、家族にも感染させてしまう危険があります。
また足が蒸れることの不快感で、ぐっすり眠れないということもあります。
質の良い眠りを得るためと水虫悪化の防止のためにも、寝る時は靴下を履かないほうがいいでしょう。
まとめ
寝るとき靴下を履くと血行が悪くなるので、足の冷えには逆効果になる。
血行が悪くなることは、むくみの原因にもなる。
足が蒸れることで、水虫悪化の原因にもなる。
このように寝るとき靴下を履くことは、いろいろとよくないことがある。