ワキガはうつる?お風呂や洗濯は大丈夫?急になる原因は何?

      2019/07/29

ワキガは、うつるのでしょうか?

家族にワキガの人がいると、お風呂や洗濯などで伝染るのではないかと、心配になることがあります。

またワキガに急になったときに、誰かのワキガがうつったのではないかと、感じることがありますが、その真相はどうなのでしょう?

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ワキガはうつる?

ワキガ

ワキガはうつるのかですが、今のところワキガはうつらないというのが、定説となっています。

 

ワキガがうつると思っている方は、恐らく水虫がうつるのと同じ感覚で、言っているのではないでしょうか?

確かに水虫の原因となる白癬菌は、直接でも間接でも他人からうつることがあります。

 

これと同じように、わきがにも原因となる肌の常在菌がおり、これが汗に含まれるタンパク質や脂肪を分解した時に、発生するのがワキガのニオイです。

つまり、このワキガの原因菌が感染することで、他人からワキガがうつるという理屈です。

 

しかし肌の常在菌というのは、種類は違えど誰の肌にも存在しています。

わきがの場合に問題になるのは、常在菌のエサになる汗に含まれるタンパク質や脂肪などの有機物の成分が、いかに多いかということです。

 

つまりワキガの人とそうでない人の差は、タンパク質や脂肪を多く含んだ汗が、多いか少ないかの差になります。

水虫のように原因菌の感染ではなく、どのような成分を含んだ汗をかくかという体質の問題なのです。

 

人間の汗線には、アポクリン腺、エクリン腺、皮脂腺という3つがあります。

この中でアポクリン腺からは、タンパク質や脂肪などの有機物の成分を含んだ汗を分泌します。

つまりわきがには、アポクリン腺が関係しています。

 

ワキガの人というのは、このアポクリン腺の量が多い人です。

つまり元々の体質的に、ワキガになりやすい人というのは決まっているのです。

ちなみにワキガの手術というのは、このアポクリン腺を除去する手術を行います。

 

 

ワキガはお風呂や洗濯でうつらない

家族にワキガの人がいると、同じお風呂に一緒に入ったり、服を一緒に洗濯することで、ワキガが伝染るのではないかと、心配される方がいます。

しかし前述したように、ワキガはお風呂や洗濯でも、うつることはありません。

 

ワキガはお風呂や洗濯でうつると思っている人は、ワキガの原因菌がお風呂のお湯や一緒に洗濯している服などの衣類を媒介して、感染すると思っているのでしょう。

 

ワキガの原因菌としては、皮膚に住んでいるコリネバクテリウム属の細菌がいます。

確かにワキガの人の脇の皮膚には、コリネバクテリウム属の細菌が多いという、研究結果があります。

 

しかしわきが体質でない人(アポクリン腺の少ない人)に、コリネバクテリウム属の細菌が、他人から皮膚に感染しても、繁殖することはできません。

なぜならコリネバクテリウム属の細菌は、アポクリン腺から分泌される汗がないと、生存できずに死滅してしまうからです。

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つまり万が一お風呂や洗濯した服から、ワキガの原因菌がうつっても、ワキガ体質でない限りは、ワキガになることはないのです。

 

 

ワキガに急になる原因は何?

ワキガに急になる場合は、誰か他人からうつされたのではないかと、勘違いしてしまう気持ちはわかります

。しかし前述のように、ワキガはうつることはありません。ではワキガに急になる原因は、何なのでしょうか?

 

まず考えられるのは、ワキガではないのにワキガになったと、勘違いしてしまうパターンです。

例えば家族にワキガの人がいる場合に、その人の服などの衣類を着てワキガの臭いがしたときです。

 

ワキガの臭いが衣類に付いてしまった場合は、普通に洗濯しただけでは、落ちないこともあります。

つまり前に服を着た人のワキガの臭いが脇の部分に残っていて、それを自分の脇から出ている臭いと勘違いしている可能性があります。

 

またワキガの臭いと汗臭さを、混同している人もいます。

ワキガでない人でも、汗をかいたまま時間が経てば、一時的に汗臭くなります。

これは表皮ブドウ球菌が汗を分解した臭いで、ワキガの臭いとは異なります。

 

しかしワキガの臭いを正確に、把握していない人にとっては、ワキガの臭いと汗臭さの区別がつかないのでしょう

。ワキガの臭いは汗臭さとは違って、鼻を突くような、ツンっとしたニオイがします。

 

ワキガがどんな臭いかや、自分がワキガかセルフチェックする方法については、関連記事:ワキガは自分でわかる?どんな匂い?セルフチェックで確認しよう!にまとめてあります。

興味のある方、参照してみて下さい。

 

そして、実際にワキガに急になるケースもあります。

まずひとつ目は成長過程において、アポクリン腺が発達してワキガになるケースです。

前述のようにワキガの原因は、アポクリン腺の量によって決まります。

 

アポクリン腺は、第二次性成長期(思春期)に一気に増えます。

つまり子供の時にはワキガでなかったのに、第二次性成長期を迎えてから、急にワキガになってしまう可能性もあります。

 

また軽度のワキガであった人が、臭いがキツくなったために、ワキガに急になったと感じるパターンです。

この場合は元々ワキガ体質であったのが、臭いが軽度であったために、自分がワキガであることに気付いていなかった可能性があります。

 

ワキガの臭いは生活習慣や、ストレスなどの影響で、強くなることがあります。

もちろんお風呂に入らず不衛生にしていたり、腋毛の処理によっても、ニオイの強さが変わります。

これらの生活週間を改善するだけでも、腋臭のニオイを軽減する効果が期待できます。

 

急にワキガのニオイが強くなったと感じた方は、一人暮らしを始めて生活環境が変わったとか、仕事が急に忙しくなったなど、何か思い当たる節があるのではないでしょうか?

 

いずれにせよこのような方は、ワキガ体質であることは変わりません。

デオドラントクリームなどを使って、脇のケアをしたほうがいいですね。

 

 

まとめ

ワキガの主な原因は、アポクリン汗腺の量が多いという体質であり、うつることはない。

ワキガはお風呂や洗濯で、原因菌となるコリネバクテリウム属の細菌が感染したとしても、アポクリン汗腺の量が少なければ繁殖できない。

ワキガに急になる原因は、他の人のワキガ臭が付着した服のニオイや、汗臭さと勘違いしてることもある。

第二次性成長期にアポクリン汗腺が増えることで、ワキガに急になることがある。

軽度のワキガであった人が、生活習慣やストレスなどの影響で、ワキガの臭いが急に強くなることがある。

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