雛人形は結婚後は処分する?嫁入り道具や子供に引き継いではいけない?
2019/06/21
雛人形は結婚後は、処分したほうがいいという話を聞いたことはありませんか?
しかし周りの方に確認してみると、雛人形を嫁入り道具として、持って行ったという方もいます。
またはその後子供に引き継いで、親子二代で同じ雛人形を飾っているという方もいます。
果たして雛人形は結婚後は、処分したほうがいいのでしょうか?
雛人形は結婚後は処分する?
雛人形の結婚後の取扱については、地域性や時代の変化などによって、色々な考え方があるようです。
ですから正式に「結婚後は雛人形は、こうしなければならない」という、厳格なルールは存在しないと思って下さい。
ここではそれぞれの結婚後の雛人形の取扱について、そのベースになる考え方を紹介していきます。
まず、雛人形は結婚後は処分するという考え方について、紹介していきます。
結婚後に雛人形を処分するというのは、そこで雛人形の役目が終わりという、考え方から来ています。
雛祭りは、女の子供の健やかな成長を願う行事です。
そして雛人形の役目は、女の子供に降りかかる厄を肩代わりして、立派な大人に成長してもらうことです。
現代では成人することが大人の証となっていますが、昔は結婚することが大人に成長した証になります。
今まで雛人形が厄を肩代わりしてくれたお陰で、立派な大人になれましたという感謝の気持ちを込めて、雛人形を処分(供養)するのです。
雛人形にとっても、子供の厄を肩代わりするというのは、大変な役目ではないでしょうか。
結婚することを一つの区切りとして、その役目から雛人形を開放してあげるのです。
そして雛人形を処分するときは、神社やお寺で供養してもらいましょう。
雛人形には今まで、多くの厄を肩代わりしてもらっていますから、絶対に粗末な扱いをしてはいけません。
昔から人形には魂が宿ると言われ、人形にまつわる怪談話もたくさんあります。
雛人形を粗末に扱えば、罰が当たるかもしれません。
是非、手厚く供養してもらって下さい。
結婚する時に雛人形を嫁入り道具として持っていく
結婚する時に雛人形を嫁入り道具として、持っていく方もいますが、これも間違いではありません。
前述したように雛人形は、子供に降りかかる厄を肩代わりして貰っています。
結婚した後も、自分の守り神とも言える雛人形を大事に取っておくことは、とてもいいことです。
また雛人形を嫁入り道具にしなくても、実家で大切に保管しておくのも同じです。
ただし嫁入り道具にするにしろ実家に置いておくにしろ、雛人形を保管する以上はきちんと手入れして、1年に1回雛祭りの日には飾ってあげましょう。
雛人形は保管しているけれども、押し入れの奥に仕舞いっぱなしで、何年も飾ってないというのでは、粗末な扱いをしていることになります。
下手をしたら雛人形に、カビが生えてしまうかもしれません。
何年も飾っていない雛人形は、災いをもたらすという俗説もあります。
もしも雛人形の手入れや、飾る事ができないようであれば、やはり供養して処分したほうがいいと思います。
雛人形は子供に引き継いていいの?
雛人形を嫁入り道具として持っていき、女の子が生まれた時に、その雛人形を子供に引き継ぐ方がいます。
親子何代かで、同じ雛人形を飾っている方も、いるかもしれません。
しかし結論から言いますと、この様に雛人形を子供に引き継ぐのは、良くありません。
なぜなら雛人形は、女の子一人に一つを用意するものだからです。
ですから女の子が二人以上いる家庭では、それぞれの女の子に一つずつ雛人形を用意するのが、正しいことになります。
やはり雛人形のパワーも、永遠にあるわけではありません。
ひとつの雛人形に、何人もの子供の厄を肩代わりさせるのは、ちょっと荷が重すぎます。
お守りなどのご利益も期限があり、1年経つとご利益がなくなると言われています。
雛人形も一人の女の子が、大人になるまでがご利益のある期限です。
子供が生まれた場合には新しい雛人形を、買ってあげましょう。
まとめ
雛人形の結婚後の取扱は、地域性や時代の変化などで色々な考え方がある。
雛人形を結婚後に処分するというのは、そこで役目が終わるからである。
雛人形の役目は女の子が健やかに成長するように厄を肩代わりすることで、結婚することが成長した証となる。
雛人形を処分する時は、神社やお寺できちんと供養してもらう。
雛人形を嫁入り道具として持っていくのも、間違いではない。
その場合はきちんと手入れして、1年に1回は飾るようにする。
雛人形を子供に引き継ぐのは、良くない。
雛人形は女の子一人に一つ、用意しなければならない。