夏の暑い日は塩分を摂取すべきか?摂り過ぎにも注意が必要!
2018/11/30
夏の暑い日の熱中症の予防には水分の他に、塩分も摂取したほうがいいとよく聞きます。
しかし塩分は、摂り過ぎもよくありません。
特に高血圧の人は、注意が必要です。
果たして夏の暑い日は、塩分を摂取したほうがいいのでしょうか?
夏の暑い日は塩分を摂取すべきか?
あなたは自分自身が、1日にどれくらいの塩分を摂取しているか、把握していますか?
把握していないのであれば、夏の暑い日は塩分を摂取すべきか考える前に、自分が1日にどれくらいの塩分を摂取ているか、把握することが大事です。
なぜなら日本人の食事は世界的に見ても、塩分摂取量が多めになっているからです。
厚生労働省が定めている塩分摂取量の目標値が、男性8.0g/日以下、女性7.0g/日以下となっています。
しかし世界基準の塩分摂取量の目安は、WHOが定めている5g/日以下です。
本来なら日本の塩分塩分摂取量も、世界基準と同じ5g/日以下とするのが妥当なはずです。
しかしそれより高い数値になっているのは、なぜなのでしょうか?
それは元々日本人の塩分摂取量が多すぎて、いきなり5g/日以下にするは難しいと判断したからです。
しかしいずれは日本も、世界基準と同じ5g/日以下になると思われます。
それを証拠に厚生労働省は、塩分摂取量の目標値を改定する度に、数値を低く設定しています。
確か何年か前までは男女ともに、塩分摂取量は10g/日以下となっていたはずです。
さてこれらの事実を踏まえた上で、もう一度夏の暑い日は塩分を摂取すべきかを考えると、日本人の平均的な食事をしている人であれば、必要ない人がほとんどになるはずです。
普段の食事で十分に塩分を摂取しているのに、更に塩分を摂取したら摂り過ぎです。
しかし塩分の排出量にも個人差があるので、全ての人がこれに当てはまるとは限りません。
自分の塩分摂取量と排出量に合わせて、必要な塩分量を調整しなければなりません。
多すぎても少なすぎてもいけないのが、塩分摂取の厄介なところです。
塩分を摂取したほうがいい場合もある
スポーツをしたり温度の高い場所で作業をするなど、一度に大量に汗をかいた場合は、体のミネラル分も一緒に失われます。
この場合には水分と一緒に、塩分も摂取したほうがいいでしょう。
ミネラル分が減った状態で水分のみを補給すると、イオンバランスが崩れて体調不良を起こします。
熱中症を起こしたり、熱中症を起こす前の状態であれば、大量に汗をかいて水分とミネラル分が失われている状態と推測されます。
このような場合は、水分だけでなく塩分の補給が大事です。
人間の汗腺には、汗に含まれるミネラル分を再吸収する機能があります。
ですから普通に汗をかく程度なら、それほどミネラル分の減少は気にしなくても大丈夫です。
しかし人によって、汗腺の機能が衰えている人もいます。
特にベタベタした汗をかく人は、汗にミネラル分が多く含まれています。
そういう人も、ミネラル分の摂取が必要です。
塩分を摂り過ぎるとどうなるか
塩分を摂り過ぎると、体は塩分濃度を薄めようとするため、喉の乾きが現れます。
それと同時に水分の排出を抑えようとして、尿や汗の量を減らします。
そして水分の量が増えれば、血液の量が増えて高血圧となります。
水分が増えすぎて細胞内に溜めきれなくなると、水分が細胞から溢れだしてむくみとなります。
塩分が増えすぎると、今度は過剰な塩分を排出するため、腎臓への負担が増えます。
このような状態が長く続くと、腎臓疾患になるリスクも高まります。
その他には、不整脈や心疾患のリスクも高まります。
まとめ
日本人は平均的に塩分摂取量が多いので、殆どの人は夏の暑い日でも、余計に塩分を摂取する必要はない。
一度に大量に汗をかいた場合は、ミネラル分も失われるので、塩分摂取が必要になる。
塩分を摂り過ぎれば、高血圧やむくみ、腎臓疾患、不整脈、心疾患のリスクが高まる。