冷凍卵は危険?解凍後は日持ちせず食中毒にも注意が必要!

      2019/11/29

冷凍卵は家庭で手軽に、もちもち食感の卵が作れると、人気が広がっています。

しかし冷凍卵は危険で、食中毒にも注意が必要です。

冷凍しているのに、なぜ食中毒の危険があるのか、詳しく調べてみました。

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冷凍卵は危険?

冷凍卵

冷凍卵はなぜ危険かですが、生卵を殻付きのまま冷凍すると、中身が膨張して殻にひびが入ったり、割れてしまいます。

卵は殻にひびが入ったり割れてしまうと、そこからサルモネラ菌などの食中毒菌が侵入し、食中毒になる危険が増します。

 

冷凍していない卵でも、殻にひびが入っているものは生で食べると、食中毒の危険があります。

殻にひびが入ったことに、すぐに気がついた場合は、十分に加熱してからなら食べても大丈夫です。

いつひびが入ったか分からない卵は、念のため食べないほうが安全です。

 

サルモネラ菌は5℃以下では増殖しないので、冷凍庫に入っている間は増殖しません。

しかしサルモネラ菌は、-18℃に凍結しても死滅しないことから、冷凍卵にはサルモネラ菌が、残っている可能性があります。

そして冷凍卵の場合は、解凍のさせ方に問題があります。

 

「冷凍卵 作り方」で検索して出てくるほとんどのサイトには、「冷凍卵は常温で放置して自然解凍する」と書かれています。

冷凍卵を常温で放置してる間に、サルモネラ菌が増殖する危険があります。

 

さらに冷凍卵の食べ方として、自然解凍した卵をご飯に乗せて、そのまま食べるなどのレシピが、紹介されています。

このレシピは普通の卵かけご飯よりも、黄身がもちもちで濃厚な味わいとなります。

しかし加熱調理もしていないので、もしもサルモネラ菌が残っていれば、食中毒になる危険は、かなり高いでしょう。

 

また冷凍卵を自然解凍した後、黄身だけを醤油に3時間ほど漬け込み、おにぎりの具にするというレシピも、紹介されています。

醤油に漬け込むのも、常温で長時間放置されることになるので、食中毒の危険性が高まります。

 

卵の冷凍については、一般社団法人日本卵業協会でも、「家庭での殻付卵の冷凍はお勧めできない」と注意を促しています。

詳細は、一般社団法人日本卵業協会のホームページ(http://www.nichirankyo.or.jp/qa/hinshitsu.htm)を参照下さい。

 

 

卵の中身だけ冷凍すれば安全?

殻付きの冷凍卵が危険ならば、殻を割って中身だけを冷凍すれば、安全なのでしょうか?

結論から言いますと、中身だけを冷凍しても、卵は細菌が繁殖しやすく、危険であることに変わりありません。

理由は卵を割った時に、殻に付いているサルモネラ菌などの細菌が、卵の中身に混入する可能性があるからです。

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後は殻付きの冷凍卵と同様に、解凍して食べるまでに細菌が増殖すれば、食中毒の危険があります。

特に卵は黄身と白身を溶きほぐすことで、より細菌が繁殖しやすい状態になります。

卵の黄身の方に、細菌が繁殖するための栄養が、豊富に含まれているからです。

つまり卵を割って、中身を溶きほぐして冷凍保存するのが一番危険なのです。

 

卵の保存は生卵がいちばん日持ちする

卵を保存する時は、生卵がいちばん日持ちします。

 

日持ちするのは卵白に含まれる、リゾチームという酵素が関係しています。

リゾチームには抗菌、抗ウィルス作用があるので、細菌やウィルスの繁殖を防いでくれます。

しかし冷凍したり、熱を加えてゆで卵にしてしまうと、リゾチームが働かなくなり、抗菌、抗ウィルス作用が落ちてしまいます。

その為、リゾチームがきちんと作用する生卵が、いちばん日持ちするのです。

 

 

冷凍卵で食中毒は起きている?

ここまで冷凍卵は危険という話を、延々としてきました。

しかしその割には、冷凍卵で食中毒が起きたというニュースは、あまり聞いたことがありません。

こうなると冷凍卵は、本当に危険なのかと、疑問に思う人もいるでしょう。

 

食中毒があまり起きていないのは、日本の卵が衛生管理が行き届いており、安全度が高いからだと言えます。

 

食品安全委員会の調査では、市場で流通している卵の内、汚染されている確率はわずか0.0029%と、極めて低い数字になっています。

また健康な人の場合は、サルモネラ菌が体内に侵入しても抵抗力で抑えられて、食中毒の症状を発症しないことが多いです

しかし確率は低くても、食中毒の危険はゼロではありません。

それにサルモネラ食中毒の発生件数は、近年増加傾向にあります。

特に抵抗力の弱い子供やお年寄りは、サルモネラ食中毒が重症化して、死亡するケースもあります。

 

サルモネラ食中毒を防ぐには

サルモネラ菌は熱に弱いので、卵料理は十分に加熱して食べることで、サルモネラ菌を死滅させることができます。

 

気を付けなければいけないのは、半熟卵など中まで十分に、加熱していない卵料理です。

加熱が不十分な場合は、サルモネラ菌が死滅していない、可能性があります。

半熟卵も生卵同様に、調理後はなるべく早く食べなければなりません。

後は卵の保存に関しては、ここまで紹介してきたように、冷凍卵や生卵などで、殻にひびが入ったり割れた卵は、保存が効かないということを、よく覚えておいて下さい。

 

まとめ

冷凍卵は中身が膨張して、殻にひびが入ったり割れたりして、そこから細菌が侵入する可能性がある。

冷凍卵は常温で放置して解答する時に、サルモネラ菌などの細菌が、増殖する危険がある。

解凍時に細菌が繁殖した冷凍卵を、加熱調理せずに食べれば、食中毒の危険がある。

卵は生卵の状態が、リゾチームという酵素の働きで、いちばん日持ちがする。

日本の卵は衛生管理が行き届いており、汚染されている確率は低いが、食中毒の可能性はゼロではないので、注意しなければならない。

サルモネラ菌は熱に弱いので、卵は十分に加熱して食べることで、食中毒を予防する。

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