梅干しで食中毒は予防できない?夏のお弁当は注意が必要!

      2017/03/19

梅干しで食中毒の予防ができると、思っている方は多いでしょう。確かに梅干しには、殺菌作用があるという話を、よく聞きます。しかしお弁当に梅干しを入れるだけで、暑い夏でも食中毒を予防できるのでしょうか?

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梅干しで食中毒は予防できない?

梅干し弁当

梅干しには確かに殺菌作用がありますが、これは梅干しの果肉に含まれるクエン酸の作用によります。クエン酸は体内に入ると、胃の中を酸性にすることで、殺菌作用を発揮します。しかしこれは、胃酸や胆汁液の殺菌作用も、関係しています。

しかしこの殺菌作用はあくまで、胃の中に入ってからの話です。お弁当の中に梅干しを入れて置いても、お弁当全体を殺菌してくれるわけではありません。お弁当の中で殺菌作用が及ぶのは、せいぜい梅干しが触れているごく少ない部分だけです。

次に、梅干しに含まれる食塩による殺菌作用があります。食塩は高濃度にした場合には、浸透圧が高くなり殺菌作用を発揮します。しかし最近のスーパーなどで売られている梅干しは、殺菌作用を発揮するほどの塩分濃度のものは、ほとんど売られていません。

自分で塩漬けにして梅干しを作れば、塩分濃度20%ぐらいのものができあがり、これは保存性にも非常に優れています。前に江戸時代に作られた梅干しが、発見されたというニュースがありましたが、この梅干しも腐っていなかったそうです。

これに対しスーパーで売られている梅干しは、はちみつ漬け、かつお節漬け、昆布漬けといった調味梅干しが主流になっています。調味梅干しは塩分濃度が低く、8~10%程度ですから、食塩による殺菌効果はほとんど期待できません。

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それをよく表しているのが、梅干しのパッケージに記載されている保存方法です。開封後は冷蔵庫で保存するように、記載されています。梅干し自体が常温で保存できないのに、お弁当が腐るのを防止できるわけありません。

お弁当に梅干しを入れているから、食中毒の予防になるということはないのです。特に夏の暑い日など、お弁当を常温で放置しておくと、食中毒の危険が高まると思って下さい。

 

梅干しは食べることで食中毒を予防する

梅干しは食べることで、食中毒の予防になります。前述したように梅干しに含まれるクエン酸の作用で、胃液や胆汁液の殺菌作用が高まります。お弁当が腐るのは防げませんが、食べるために梅干しを入れてくのは意味があります。

食中毒の原因となる細菌には、O-157や黄色ブドウ球菌といったものがあります。これらの食中毒の原因菌に対しても、梅干しの制菌作用の効果があるという研究結果も出ています。

ちなみに制菌作用というのは、細菌が増殖するのを抑制する作用のことです。腐っているお弁当を食べてしまえば、その後でいくら梅干しを食べたからといって、食中毒にならないということではありません。

調味梅干しの塩分濃度が低いのも、塩分摂取量を減らすための工夫です。日本人は、世界的にみても塩分摂取量が多く、それが原因で起きる生活習慣病も、問題視されています。少ない塩分量で済むのは、ありがたいことです。

梅雨から夏にかけて、食中毒の心配な季節は、食事の時に梅干しを何粒か、食べたいものです。

 

まとめ

梅干しの殺菌作用はクエン酸によるもので、胃の中に入ってから効果を発揮する。

スーパーで売られている調理梅干しは、塩分濃度が低く保存性が悪い。

お弁当に調理梅干しを入れても、お弁当が腐るのを防止する効果は期待できない。

梅干しを食べることで、胃の中の殺菌作用が高まり、食中毒の予防になる。

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